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1級の技術と技能、また、培ってきた長い経験を生かし、印刷をされた紙から1冊の本を作り上げる仕事です。印刷された紙を断裁し、折の作業を経て、1冊分の本にまとめ(丁合)、加工し(下固め、3方断裁)、表紙をかぶせ(クルミ)、1冊の本の形にし、カバーや帯を掛け(仕上げ)、完成品となるまでの1連の作業を、機械や手作業で行います。社員全員で協力しながら1冊の本を作り上げる、地道な作業ですが、日本の紙文化を守り、「ものづくり」を実感できる仕事です。

時代を超えて人類の叡智を伝える書物。それはまさに文化を凝縮した遺産といえるでしょう。製本とは、その遺産を本というかたちに造り上げる技術です。著者や編集者が、その作品に人生をかけて取り組んだように、私たちも、技と心を一冊、一冊に入魂します。美術書はより美しく、学術書はより知的に。製本によってプラスされる芸術性が、その書物本来の価値をさらに高めていければと考えています。最良の叡智は、最良のかたちで残したい。それが私たちの使命であり、その担い手としての誇りなのです。

貴重な文化遺産としての書物は、次代へと確実に残していかなければなりません。現在、私たちが数世紀前の思想や文学を読むことができるのも、当時に造られた本が読み継がれ、造り継がれてきたからなのです。そして私たちも同様に、次の時代へ、さまざまな情報を伝えていく義務があります。それに応えるために弊社では、頑固なまでに品質にこだわった本造りを実践しています。1970年大阪万国博で5千年後まで保存すべく松下館のカプセルの中に収められた『アトラス日本と世界』も、弊社の製品でした。伝統に培われた高度な技術と最新設備を駆使して、私たちは常に業界最高水準の品質を誇っています。

私たちの製品が業界において高い信頼を得ているのは、長い経験の中で培われ、また、受け継がれてきた独自のノウハウを駆使し、最良の本を生み出しているからです。何千、何万と本を生産しますが、お客様の手元に届く本は1冊。その1冊、1冊を厳しい品質管理のもとで生み出しています。

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